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​人体のメカニズム

肩甲骨と骨盤の関係性

姿勢の基盤としての骨盤と肩甲骨の役割

  • 骨盤は体幹の土台であり、脊柱を支える中心的な構造です。

  • 肩甲骨は腕の動きに関与するだけでなく、体幹の安定性にも寄与します。

  • 骨盤が前傾・後傾することで、脊柱の湾曲(特に胸椎・腰椎)に影響を与え、それが肩甲骨の位置や可動性にも波及します。

足圧COP(圧力中心)

足圧COPとは、足の裏にかかる圧力の中心点を意味します。立っているときや歩いているとき、私たちの身体は常にバランスを保とうとしています。そのとき、足裏にどのように力がかかっているかを示すのが「COP(Center of Pressure)」です。

COPの動きと意味

  • 静止して立っているとき、COPは足裏の中心付近で小さく揺れながら移動しています。これは、身体が無意識にバランスを取っている証です。

  • 歩行中は、COPが踵からつま先へと移動する軌跡を描きます。この軌跡がスムーズであるほど、安定した歩行ができていることを示します。

  • COPの動きが不自然だったり、偏っていたりすると、筋力低下・関節の不調・神経系の問題などが隠れている可能性があります。

腰椎骨盤リズム

腰椎骨盤リズムとは、体を前にかがめたり、後ろに反らしたりする時に、腰の骨(腰椎)と骨盤がバランスよく一緒に動く仕組みのことです。

たとえば、立った状態から前にお辞儀するように体を曲げるとき、

  • 最初は腰の骨(腰椎)が曲がり、

  • そのあとに骨盤が前に傾いて股関節が曲がるという順番で動きます。

この動きのバランスが崩れると、腰や股関節に負担がかかり、痛みや不調の原因になることがあります。

骨盤と膝関節の連動性

私たちの身体は、骨や筋肉が連携して動く「運動連鎖」によって支えられています。特に骨盤と膝関節は、離れた部位でありながら、姿勢や歩行、関節の負担に深く関係しています。

姿勢と膝の痛みの関係

骨盤の位置が崩れると、膝関節は本来の動きから外れ、不自然な力が加わることで痛みや違和感が生じることがあります。特に、骨盤が後傾していると、膝が常に軽く曲がった状態になり、太ももの筋肉が緊張しやすくなります。これは、膝に余計な負担をかける原因となります。

歩行時の協調性

歩くとき、骨盤は左右に回旋しながら脚を前に出します。この骨盤の動きに合わせて、膝関節も屈伸や回旋を行い、スムーズな歩行が可能になります。骨盤の動きが乱れると、膝の動きも不自然になり、歩行の効率が低下したり、膝の痛みにつながることがあります。

肩関節と肩甲帯の関係性

肩関節と肩甲帯は、上肢の運動と安定性を支える重要な構造であり、互いに密接に連携しています。肩関節は上腕骨と肩甲骨の関節窩によって構成される球関節で、人体の中でも最も可動域が広い関節の一つです。一方、肩甲帯は肩甲骨と鎖骨から成り、肩関節の動きを補助し、体幹との連結を担っています。

肩関節の運動は、肩甲帯の協調的な動きによって最大限に発揮されます。たとえば、腕を真上に挙げる動作では、肩関節単独では約120度までしか外転できませんが、肩甲骨の上方回旋など肩甲帯の動きが加わることで、180度までの外転が可能になります。このように、肩甲帯は肩関節の可動域を拡張する役割を果たしています。

また、肩関節は高い可動性を持つ反面、構造的には不安定であり、脱臼や腱板損傷などの障害が起こりやすい部位です。肩甲帯の筋肉群(僧帽筋、前鋸筋、菱形筋など)は、肩甲骨の位置を安定させることで、肩関節の動作を支え、障害の予防にも寄与します。肩甲帯の機能不全は、肩関節障害の原因となることが多く、臨床的にも重要な評価・治療対象となります。

リハビリテーションや運動療法においては、肩甲骨の安定性と可動性のバランスを整えることが、肩関節の機能回復に不可欠です。肩甲帯の適切な動きが確保されることで、肩関節への負担が軽減され、より効率的で安全な運動が可能となります。

​施術対応

トリガーポイント

トリガーポイントとは、筋肉内に形成される過敏な硬結(こり)であり、圧迫や刺激によって関連痛を引き起こす特徴があります。これは、痛みの原因が必ずしも痛みを感じる部位に存在するとは限らないという、筋筋膜性疼痛症候群の中心的な概念です。

トリガーポイントは、長時間の同一姿勢や反復動作、外傷、ストレス、睡眠不足などによって筋肉に過度な負荷がかかることで形成されます。これにより、筋線維内の血流が低下し、代謝障害が生じ、局所的な硬結が発生します。

アナトミーライン

アナトミーラインは、筋膜を通じて身体の各部位がどのように連動しているかを示す理論です。筋肉を単体ではなく、連続した「筋膜経路」として捉えることで、姿勢、動作、痛みの原因をより包括的に分析できます。

1.痛みの原因を遠隔部位から探る

例:腰痛が足底の緊張から来ている可能性もある。

2.治療の対象を「ライン全体」に広げる

局所治療だけでなく、ライン全体のバランスを整えることで再発防止につながる。

3.運動療法やストレッチの精度向上

筋膜ラインに沿った動きやストレッチを行うことで、より効果的な介入が可能。

筋拘縮

筋拘縮とは、筋肉やその周囲の組織が硬くなり、関節の可動域が制限される状態を指します。長期間の不動や神経・筋疾患、外傷などが原因で起こり、日常生活動作(ADL)に大きな影響を与えることがあります。

関節の可動域制限

関節が十分に動かせなくなり、歩行・着替え・食事などの動作が困難に。

特に股関節、膝関節、肩関節での拘縮は生活の質を大きく低下させます。

姿勢・歩行の異常

筋のバランスが崩れることで、猫背や側弯、歩行時の不安定さが生じる。

転倒リスクが高まり、二次的な外傷の原因にも。

疼痛・不快感

拘縮部位の筋肉や腱が引っ張られることで慢性的な痛みが発生。

動かそうとすると強い抵抗感や違和感がある。

クロスアッパー症候群&
クロスロワー症候群

クロスアッパー症候群とは、首・肩・胸・背中の筋肉バランスが崩れることで起こる姿勢の乱れです。

特に「猫背」「頭が前に出る」「肩が内側に巻き込む」などの姿勢が特徴で、筋肉の緊張と筋力低下が交差するように存在することから“クロス”と呼ばれます。

クロスロワー症候群とは、骨盤周辺の筋肉バランスが崩れることで起こる姿勢異常です。

特に「反り腰」「骨盤前傾」「下腹部の突出」などが特徴で、筋肉の過緊張と筋力低下が交差するように存在することから“クロス”と呼ばれます。

スポーツ外傷に対するPHYSIO 5D&ES-5000の活用

1. 痛みの緩和(除痛効果)

  • 3Dシフト干渉波により、従来の2D干渉波では届きにくかった深部の筋・関節・靱帯に対しても効果的な刺激が可能

  • 複雑なうねりの電流が神経伝達を調整し、痛みの緩和が長時間持続する

2. 炎症の鎮静化

  • 搬送周波数5,000Hzを採用し、筋肉や靱帯の炎症を落ち着かせる作用がある

  • 急性期の外傷(捻挫・打撲・肉離れなど)にも痛みなく使用できる非侵襲的治療

3. 可動域の改善と筋緊張の緩和

  • **デルタスティック(ピン電極)**によるピンポイント刺激で、関節周囲の硬結やトリガーポイントに直接アプローチ可能

  • 肘・膝・肩などの入り組んだ関節部位にも対応

4. 広範囲治療と深層刺激の両立

  • 6極干渉波構造により、従来の4極よりも広範囲かつ立体的な刺激が可能

  • 腰部・背部・殿部などの広い筋群にも均等に刺激を届ける

臨床応用例(スポーツ外傷)

  • 足関節捻挫:炎症鎮静・関節安定性向上

  • 肘関節打撲:血流改善・疼痛緩和

  • 肉離れ(大腿部):筋緊張緩和・再生促進

  • 肩関節損傷:深層刺激・可動域改善

  • 腰部打撲:広範囲除痛・筋膜リリース

リハビリ

QOL(Quality of Life:生活の質)

QOL(Quality of Life:生活の質)の向上は、身体的・精神的・社会的な満足度を高めることを意味し、医療・福祉・企業活動など多くの分野で重要視されています。ADL(日常生活動作)の改善はその基盤となります。

身体的健康の維持・改善

  • 定期的な運動(ウォーキング、ストレッチ、リハビリ)

  • 痛みや慢性疾患のコントロール

を目的として運動指導を行っております。

関節可動域(ROM)

関節可動域とは、関節が動く範囲や角度のことを指します。たとえば、肘を曲げたり膝を伸ばしたりする際に、どこまで動かせるかを角度で評価します。

関節可動域は、日常生活動作(ADL)やリハビリ計画の基礎指標となります。
制限があると、以下のような支障が生じる可能性があります。

  • 衣服の着脱が困難になる

  • 歩行や立ち座りが不安定になる

  • 転倒リスクが高まる

  • 痛みや筋緊張による動作制限

EMSや物理療法の併用での筋緊張緩和や可動域拡大をサポートや患者様の状態に合わせた運動療法を提供っしております。

EMS治療器の活用

当院では、医療用EMS(機器を活用したリハビリプログラム)を提供しています。
EMSは、電気刺激によって筋肉を収縮させることで、患部に過度な負荷を与えずに筋力を強化できる電気的筋肉刺激です。

​外傷の回復期や筋力低下による動作不全、生活動作の向上に役立てております。

キネティックチェーン

キネティックチェーンとは、身体の各関節や筋肉が連動して動作を生み出す「運動連鎖」の力学的な側面を指します。これは、一部の関節や筋肉の動きが、他の部位に影響を与えるという考え方で、リハビリ・トレーニング・スポーツ動作分析などに広く応用されています。

キネティックチェーンの基本概念

  • 身体は複数の関節・筋肉・骨が連結したシステムであり、動作はそれらの協調によって成立します。

  • ある部位の動きや不調が、隣接または遠隔の部位に影響を及ぼす。

  • 力の伝達や安定性、可動性のバランスが重要。

ジョイント・バイ・ジョイントアプローチ

ジョイント・バイ・ジョイントアプローチ(Joint by Joint Approach)は、身体の各関節が「可動性(Mobility)」と「安定性(Stability)」という異なる役割を持ち、交互に配置されているという理論に基づいた運動・リハビリの考え方です。

これらが交互に配置されており、隣接する関節の機能が互いに影響し合うことで、効率的かつ安全な動作が成立します。

モビリティ関節:大きな動きが求められる関節(例:肩関節、股関節、胸椎)

スタビリティ関節:動作中の安定性が求められる関節(例:腰椎、膝関節、肩甲胸郭関節)

応用と臨床的意義

1.痛みのある関節が原因とは限らない
例:膝関節に痛みがある場合、実は足関節の可動性低下が原因で膝の安定性が破綻している可能性がある。

​2.代償動作の予防と修正

モビリティ関節がうまく動かないと、スタビリティ関節が過剰に動いてしまい、痛みや障害につながる。

この理論は、ADL改善・疼痛予防・スポーツパフォーマンス向上など、幅広い分野で応用可能のため、当院では積極的に取り入れております。


やわら接骨院
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時間帯により施術予約可

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